はじめに
ローズは「精油の女王」と称され、古くから香り・美容・心身のケアに用いられてきました。
特にブルガリア産のローズ精油 は、その高い品質と豊かな香りで世界的に有名です。
代表的な精油にはダマスクスローズ(Rosa damascena、ローズオットー)と アルバローズ(Rosa alba、ホワイトローズ)の2種類があります。
どちらも華やかなローズらしい香りを持ちながら、成分組成と香りのニュアンスには少し違いがあります。
成分比較
成分分析表(GC分析)を照らし合わせて、ダマスクとアルバのローズ精油の違いをまとめました。
数字は%
成分
ダマスク
アルバ
シトロネロール (Citronellol)
32.6
32.9
ゲラニオール (Geraniol)
16.1
20.9
ネロール (Nerol)
8.1
10.8
ノナデカン (Nonadecane)
10.8
17.9
ヘンイコサン (Heneicosane)
5.6
5.3
メチルオイゲノール (Methyl eugenol)
1.7
0.4
オイゲノール (Eugenol)
1.1
0.6
フェニルエチルアルコール (Phenylethyl alcohol)
0.7
0.8
ファルネソール (Farnesol)
1.9
0.4
ダマスクローズはメチルオイゲノールやオイゲノールの含有の比率が高く、バラの香りの中にかすかなぴりっとしたスパイシーさがあります。
ローズアルバはゲラニオールとネロールの比率が高く、よりバラを思わせる甘くフローラルな香りで蜂蜜のような濃厚なバラの香りです。